舞台『ポルノ』公式サイト|2026年4月 東京・福岡・大阪 公演|ニュース

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2026.03.23 SPECIAL TALK 松居大悟 × 玉置玲央 × 前田敦子【VOL.01】

松居大悟 × 玉置玲央 × 前田敦子|今、舞台『ポルノ』を立ち上げる、想いの在り処 松居大悟 × 玉置玲央 × 前田敦子|今、舞台『ポルノ』を立ち上げる、想いの在り処

2002年に阿佐ヶ谷スパイダースが上演した衝撃作『ポルノ』。その中で強烈な印象を放つ国旗耕二と美和子のカップル。このカップルを演じる玉置と前田、そして玉置と上演プランを温めてきた松居が、今、この作品を立ち上げることへの思いを語り合う。

第1回 あの衝撃を受けたから、今がある

 

松居 この『ポルノ』という戯曲は、それこそ10年以上前から、いつか演出したいと思っていたんです。そして今、本多劇場くらいの大きさでやれるチームが揃ったということですね。これまでいろいろな作品で一緒に駆け抜けてきた人たちが揃ったし、今日、初めての本読みをしてみたらやっぱり面白かった。稽古で作品が立ち上がったら、もっと面白くなると思います。改めて作品について「こういう構造になっていたのか」と理解できたところもあって。理解できていいのかわからないという部分がありつつも。

玉置 当時は観ている側だったけど、今は舞台がどういうプロセスで作られ、俳優がどういう感覚になっていくかがわかったうえで、台本を読んでいるから、「もしかしたら、当時はこういうことだったのかもな」と照らし合わせながら読めた。ほかの現場ではあまりない感覚だし、これまでにも10年ぶりに再演した作品もありましたけど、20数年ぶりに触れるなんて作品はなかなかないわけで。さっきの本読みもすごく不思議な体験でした。

前田 実際に本読みをしたら、作品の面白さがより伝わってきましたね。松居さんと玉置さんがこれの初演を観ていたと聞いて感慨深いと思ったし、これは演劇でしかできない表現だと感じました。最初に本をいただいて読んだときも、ゾワゾワした感じがあって楽しそうな匂いがしたので、仲間に入らせていただきました。

玉置 それならよかった!

前田 とくに今は不適切とされる表現が増えて、映像の現場は窮屈になってきています。演劇にもそうした影響があるのかもしれないけど、ここでは刺激的なスパイスを残しつつ、お芝居ができるのがいいなと思いました。観客に「これって、なんだったんだろう?」という衝撃が残せたら、とても刺激的なものになると思うし、その衝撃のあとに、台詞という言葉がついてきたらうれしいし、ワクワクしています。カップルによっては言葉に間があったり、情緒があったりというシーンも必要になるのかな、とも思っています。

松居 僕自身、初演で感じた「すごく面白かったけど、なにが面白かったかわからない」という感覚を20年ぐらい引きずっていて。言葉で説明できる面白さだったら、ここまで印象に残っていなかったのかもしれないです。

玉置 ふたりとも、多感な時期だったということもあるだろうけどね。

松居 これはタイトルにつながる感覚かもしれないけど、未成年が見てはいけないものを見たというか……精神的なポルノのような印象があったかな。

玉置 そうだね。猥雑なものを覗き見している感じがすごく残ってる。

前田 そう言われてみると、国旗は不適切とされる言葉を気持ちよく叫んだりするじゃないですか。そして、ほかの人物に対してひどいこともする。それが観ていて、どこかスカッとするというか。

松居 観ていていつの間にか、「正常ではない」とされる側の視点に立っている。

前田 そう。実際には絶対にやらないけれど、人の心にはどこかそういう部分があるというか。

松居 僕が高校生の頃に観ていた演劇には、いわゆるハートフルなコメディが多かったから、こういう小劇場の匂いがする作品はあまり観ていなかったんです。だから衝撃も大きかったし、あのとき阿佐ヶ谷スパイダースの『ポルノ』を観たから、今がある気がします。

玉置 僕もNODA・MAPや第三舞台に触れていたクチなので、『ポルノ』を観て「演劇って、こんな不謹慎なことをやっていいんだ」という衝撃がありました。それははっきり覚えてる。僕らが20代前半の頃に活動していた劇団にも、不適切な言葉をあえて使う団体もあって。だから変な話、ちょっと懐かしい感じもある。今回もそういう部分を演劇としての衝撃にしたいし、すごい演劇になるように頑張りたいですね。

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