2026.02.27 SPECIAL TALK【VOL.01】松居大悟 × 玉置玲央 × 鳥越裕貴
作家、演出家、俳優、スタッフ……。ゴーチ・ブラザーズに縁の深いカンパニーが取り組む舞台『ポルノ』のクリエイション。同じ事務所に所属し、かねてから『ポルノ』の上演に意欲を抱いてきた松居、玉置。そこに新たに加わった鳥越の3人が集結。同期、先輩、後輩――それぞれの視点から、作品とカンパニーへの思いを語り合った。
第1回 事務所の先輩なんて怖くない!?
第1回のテーマは、事務所に入った当時の思い、お互いの関係性、先輩との距離感。そして、鳥越をキャスティングしたこと、キャスティングされたことへの思いについて。
松居 玲央とは同時にゴーチ・ブラザーズに入ったけど、最初はピリピリしていたんですよ。僕はゴジゲン、玲央は柿喰う客の劇団員で、玲央が終幕の暗転際まで無防備に暴れていたのが初めての柿の観劇だったので「なんだ、この人は!」と思って(笑)。
玉置 「明るいやつらが演劇やってんなよ!」と(笑)。僕はそれまで劇団に同期はいたけど、事務所の同期というのは初めてだし、大悟が柿を観てくれていたのは知らなかったけど、なんなら「同期がいるのは心強いな」と思ってましたね。
松居 おい、ずるいな!
鳥越 (笑)。
玉置 『ポルノ』で観た(長塚)圭史さん、(中山)祐一朗さん、伊達さんがいるし、しかもこういう内容の作品だから「怖い人たちなんじゃないか?」という印象があったので。ゴーチに若手が入るのが初めてだったから、同期がいなかったら心細かったと思う。
松居 当時はゴジゲンも「もっと大きくしよう」とグイグイやっていたし、商業演劇もやり始めて腕を回していた時期で、「圭史さんは20代で『ポルノ』を作っていて、自分は今25だから……」とか、野望を抱いていた気がする。
玉置 僕はゴーチに入れば舞台をやらせてもらえると思ったし、「やりたいことをやれそうで、楽しそうだな」と考えてましたね。
松居 対抗するようだけど、それは僕もそう!
玉置 ただ先輩には恐怖心を抱いていて、勝手に「認めてもらえないだろうな」と思っていたけど、別にそんなことはなかった。うちらで『イヌの日』(16年)をやったときも、すごくたくさん話してくれたしね。
鳥越 僕は今、その怖さを実感している状況ですね(笑)。だから松居さんや玲央さんがイジってくださるのが本当にありがたいですし、ワークショップで伊達さんにお会いしたときも、もう触れられないというか……。中山さんも仙人みたいな感じがするんですけど、中山さんのほうから話しかけてくださって。でも「甘えられない、頑張らなきゃ!」と思うので、自立できるよう頑張ります。『ポルノ』のことは松居さんから「ずっとやりたかったんだ」と聞いていたから、『極めてやわらかい道』(25年)に出演したとき、居酒屋で「僕は(座組に)入れないんですか!」と言っていたんですよ。でも入れることになって、逆に「……いいんですか?」とプレッシャーを感じています。
松居 鳥越を提案したのは僕だけれど、今となっては「なぜ、鳥越がいるんだろう?」と思っていますね(笑)。
玉置 僕も「鳥越でいいの?」って聞きましたね(笑)。
鳥越 いや、僕も「僕でいいの?」と思いましたから(笑)。でも「愛だな」と思いましたし、やれるのであれば、心底頑張りたいと思います。
玉置 鳥越はゴーチに入って何年目なの?
鳥越 もうすぐ2年ですね。
松居 じゃあ、まだ入ってないよ。
鳥越 そこは感覚の違いですよ。
松居 やっぱり16年くらいいないと。
鳥越 それを言われたら……。末永くよろしくお願いします(笑)。とにかく松居さんが演出で玲央さんが出演する作品なので、なにかしら関わりたいという欲がありました。
玉置 真面目な話をすると、自分もキャスティングにちょっと関わっていたけど、鳥越に関してはそうなったと結果だけを聞いたので、このタイミングで大悟は、鳥越とガッツリやろうと決めたんだなと思いました。
松居 『ポルノ』ってめちゃくちゃゴーチ・ブラザーズじゃない? そもそも圭史さんの本だし、ゴーチに縁のある人たちがスタッフにも多いし。その中で入りたての鳥越と一緒にいいものを作れたら、これからの世代も含めていいムードになるだろうな、という思いはちょっとだけありましたけどね。


